【オフトレ】スキーに役立つオフシーズンのトレーニングは?全種類を徹底解説!★★★☆☆【アルペンスキー】

アルペンノート – 上達のマインドセット編

【注意点】
マインドセット編では、具体的な技術論には触れておりません。
アルペンスキーでは、タイムという定量的かつ絶対的な基準が存在するため、滑りの「型」に統一された正解はないと考えています。

その為、「あらゆる技術論の指導」のもとで応用できる知識や考え方を出来る限り客観的に解説する事をこの記事では重視しています。

悩んでいる人

アルペンスキーを始めたけど、オフシーズンにどんな練習をすればいいかわからない!
どんなトレーニングがあるの?
何を重点的にやるべき?

以上のような、お悩みを解決します

本記事の内容

  • オフトレについて
  • オフトレが出来る場所について
  • オフトレの分類
  • 初心者が陥りがちなオフトレのミス
目次

オフシーズントレーニングとは

アルペンスキーライフに慣れてきた皆さん!

「オフトレ」という言葉をスキー部スキーサークルで聞くことがあるかもしれません。
オフトレというのは、オフシーズントレーニングの略であり、スキーのオフシーズン中に行うトレーニング全般の事を指します。

オフトレの目的は、多くの場合、「身体をスキーの滑走に適した状態に調整する事」です。
W杯のように規制されたアイスバーンの中で滑走する事が目的な人と、日本のゲレンデをただ滑り降りる事が目的な人では、その人に必要なオフトレの量と質は大きく異なります。

また、複数の同じ技術レベルの選手でも、その人の動作の癖身体の状態に応じて、技術向上に最適な効率のオフトレは異なってきます。
オフシーズンと言えば、滑る事が出来ない長くて苦痛な時間と捉える人が多いですが、オフトレをちゃんとやろうとすると、意外と時間がありません
来シーズンに最高の身体の状態でシーズンイン出来るよう、オフトレについてこの記事で理解しましょう!

オフトレはどこで行う?

さて、オフシーズンにオフトレを行うという事はわかったけども、「どこで、何をすればいいのかわからない」と悩むアルペンスキー始めたての方がいるかも知れません。
ここでは、オフトレを行うことが出来る場所や機会について紹介します!

まず最初に思いつくのは、部活やサークルなど、所属団体のオフトレですね!
アクティブな団体の場合、定期的に大学でオフトレが開催されている所も多いですね。
もしかしたら、この記事を読んでいる時点で、皆さんは既に所属団体でトレーニングを行っているかもしれません。
部費などの初期費用はあるかもしれませんが、毎回の参加料は基本的には発生しない事が所属団体のオフトレにおけるメリットの一つですね。

次に一般的なのが、レーシングチームのオフトレです!
複数の所属団体や個人が集まって、定期的に公園や私有地で開催されることが多いですね。
現時点ではそのレーシングチームに所属していなくとも、オフトレから体験で参加する事が出来る場合もあります。
毎回の参加料が発生してしまうというデメリットはありますが、競技に関する豊富な知見を持っている指導者が提案するトレーニングを行う事が出来るといったメリットが存在します!

更に、トレーナーなどトレーニングを専門とする人から直接トレーニングを受ける事が出来ます!
元スキー選手など、スキーを専門としているトレーナーの場合、スキー競技との親和性が高いですね!
一対一のパーソナル形式でトレーニングを行う場合もあれば、複数人で集まって練習会のような形式をとっているトレーナーもいます。
身体に関する専門的な知識を活かしたトレーニングが行われる事から、比較的高額になる事が多いです。
多くのプロ選手は自分にトレーナーを付けています。

また、それ以外にも、連盟が開催するオフトレといった選択もあります!
連盟というのは、所属している都道府県/地区のスキー連盟や、全日本スキー連盟の事を指しています。
各種連盟では、連盟加入者の競技力向上に向けて、このようなオフトレの機会を提供している場合があります。
参加条件開催頻度は連盟によって大きく異なる事が多いので、連盟のウェブサイトの確認が大事です。

最後に当たり前ですが、個人単位でオフトレを行う事も可能です!
仲間内で集まってトレーニングをしたり、慣れてきたら自分一人でメニューを考える事も出来ますね!
YouTubeなどインターネット上で公開されている情報や、レーシングチーム・トレーナーから与えられたメニューを元に個人でこなすといった手法もあります。

これらの方法は全て効果面金銭面におけるメリットデメリットがそれぞれ存在します。
現時点の自分に適したオフトレ環境を選択しましょう!

オフトレの種類を完全網羅

では、具体的にオフトレにはどのようなトレーニングがあるのでしょう?
多くの方はトレーニングと聞いたら、筋力トレーニングを想像すると思います。
しかし、身体をスキーの滑走に適した状態に調整する手段としては、筋トレ以外にも多数存在します。
(厳密には身体を動かしている時点で、全てのトレーニングが筋トレになるかもしれませんが…)

オフトレ種目は多数存在しますが、その分類方法も無数にあります。
ここでは、オフトレの分類法の一つの例を紹介します!

まずは、筋力トレーニング(筋トレ)ですね!
専用のマシンやウェイトを用いた重量トレーニングとしては、スクワット種目など股関節を含めた下半身周りの筋肉を発達させるトレーニングが主流です。
特にハイスピード下など、雪面からの反発が強い環境下でこのトレーニングは役に立ってきます。
器具を用いない自重トレーニングとしては、下半身以外にも、体幹種目が良く行われます。
滑走中に姿勢を維持し続ける力を養う為に、単純なスタビライゼーショントレーニング以外にも、多種多様な体幹トレーニングを実施する選手も多いですね!

次に出てくるのが、動作性トレーニング(ファンクショナルトレーニング)です!
筋力があったとしても、それを正しく発揮する手段がわからなければ、オフトレの成果はスキーに直結しません
動作性トレーニングでは、身体の各関節を、「どの場面でどう動かすか」という事を身体(脳)に染み込ませます。
具体的には、「自分が理想とするフォームは、どのように身体を動かす事で表現出来るのか」という事を鏡の前で実践しながらイメージトレーニングをしたり、不安定な足場の上で運動をしたりします。
イメージ通りに身体を動かせるか、そのイメージはそもそも正しいのか何故滑走中はそのイメージ通りに身体を動かせないのか、など自問自答を繰り返す事で、スキー競技に対する理解が深まります。
これらの作業は地味な事が多く、筋トレと比べて疲労も感じにくいので、トレーニングの達成感が得られにくいですが、重要なトレーニングです。

また、柔軟性トレーニングも非常に大事です!
筋力があり、身体の動かし方がわかっていても、その通りに身体を動かせる可動域が無ければ、理想の動きを再現できません。
柔軟性を向上させる為には、ストレッチが主流ですね!
ストレッチは大きく、ある関節を通常の可動域以上で一定時間保持する「静的ストレッチ」と動きながら関節を通常の可動域以上に動かす「動的ストレッチ」にわけられます。
他のトレーニングの前後お風呂に入った後に行う人が多いですね!
また、自重でのランジトレーニングなど、各種トレーニングの中で柔軟性を高める事も可能です。
(筋トレ×動的ストレッチ)

多くのスキーヤーの場合、これらのトレーニングを行えば、よりアップデートされた状態で来シーズンに入る事が出来るでしょう。
以下では、上記3つに分類する事も出来ますが、敢えて個別で紹介する分類について触れます。

まずは、有酸素トレーニングです!
アルペンスキーは30秒~90秒の競技なので、一見有酸素運動は必要なく思えますが、怪我防止や全身の連動性を向上する為には非常に役立つトレーニングとなっています。
具体的にはジョギングやバイク(自転車)、球技など他のスポーツを行う事などですね。
シーズン中に蓄積した慢性的なダメージを無くすために、オフシーズン初期に重点的に行うという人も多く見かけます。

次に、瞬発力トレーニングです!
こちらは逆に、競技時間中常に100%の力を出し続ける為のトレーニングです。
坂ダッシュ、自転車でのパワーマックス、タバタ式トレーニング、ボックスジャンプなど、無酸素状態で心肺に負担がかかる事が多いです。
同じバイクを漕いでいても、強度に応じて有酸素トレーニング無酸素トレーニングも行う事が可能ですね!

最後に、疑似スキートレーニングです!
インラインスケートやグラススキー、サマーゲレンデでのスキーなどですね。
こちらは雪上でのスキーに近い感覚で行う練習なので、他のトレーニングの効果を検証する上でも役立ちます。
しかし、滑走する環境や用具が実際の雪上で使用する物とはそれぞれ異なるので、人によっては意図しない癖がついてしまうことがあり、要注意です。
それぞれのアクティビティにメリット・デメリットが存在するので、自分に適したアクティビティを選択しましょう。

以上で一般的にアルペンスキーで行われるトレーニングの種類を全て紹介しました。
各トレーニングを行うべき量や頻度・割合は人によって異なりますが、もしこの中に全くやっていないトレーニングがありましたら、是非やってみましょう

オフトレで陥りがちなミスについて

最後に、オフシーズントレーニングをする上で陥りがちなミスについて、いくつか紹介します!

まず多いのが、筋トレ、特にウェイトトレーニングしか行わないというミスです。
「スキーのトレーニングといえばスクワット」というイメージだけが先行してしまい、スクワットばかりをしてしまっている場合が多々あります。
確かにスクワットは重要ですし、スキーに必要な能力の一部を効率良く向上させる事が出来ます。
しかし、ウェイトリフターにスキーをさせたら上手いという訳ではないように、スキーは筋量が全てのスポーツではありません
動作性柔軟性瞬発性も非常に重要であり、これらをウェイトトレーニングだけで鍛える事は難しいですね。

次にあるのが、所属団体やレーシングチームの練習など、複数名で行うトレーニングが常に最適解だと思い込んでしまうミスです。
確かに右も左もわからない状態である最初は、複数名で行われるトレーニングに全て頼る方が楽です。
しかし、複数名で行うトレーニングは大勢の能力の平均値をそれぞれ引き上げる為に設計されている事が多く、個人単位最適なトレーニングであるとは必ずしも言えません。
これらのトレーニング以外にも、自分に必要なトレーニングを追加で行えると、より良いですね!
もしお金に余裕があれば、トレーナーなど、個別にトレーニングを見てくれる専門の方と連携する事も手段の一つですね。

最後に、元も子もないですが、「オフトレって必要/効果なくね」と思い込んでしまうミスです。
こう考える事は、オフトレを行う目的によってはミスではないかもしれません。
スポーツの実力の向上手段を心・技・体に分けると、オフトレで鍛えられるのは主に「体」の部分です。
しかし、スキーを始めたてで、「技」に大きな伸びしろがある場合、長期間地味なオフトレをする事よりも、雪上で数日滑走技術を磨いた方が、効果がある事が多々あります。
この現象には、始めたての方は自分に適したオフトレが出来ず、オフトレの質が低くなってしまう事など様々な要因がありますが、事実この現象でオフトレをやるモチベーションが無くなってしまう人も多々存在します。
コスパ良く上手くなりたいと考える場合は、「技」が伸び悩むまで、オフトレをやらないといった選択もあるかもしれませんね。
(余談ですが、上級者になればなるほど「技」に伸び悩み、「体」の向上の方がコスパが良くなるといった傾向があります)

まとめ: オフトレでシーズンの万全な準備を!

いかがだったでしょうか?
本記事では、アルペンスキーヤ―が行うオフトレについて簡単に説明してみました。

最後に、内容をおさらいしていきましょう。

  • オフトレは身体をスキーの滑走に適した状態に調整する
  • オフトレは所属団体やレーシングチームなどで行う
  • オフトレには様々な種類がある
  • ウェイトトレーニングだけを行う事は良くない

オフトレに関する理解を深め、効果的なオフシーズンを過ごす事で、是非来シーズンを楽しんでください!

David
大学院生レーサー
ゼロから始めるアルペンスキーの運営者です!
競技活動で得た知見を体系的にまとめていきたいと考えています!

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