幾島 楓太 ブログNo.19【大会振り返り: 第52回全国学生岩岳スキー大会 GS】

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第52回全国学生岩岳スキー大会 岩岳GS

2025/3/11 GS bib9

1st 7位
2nd 6位
total 5位

この岩岳GSは、今シーズンの全てをぶつけるレースでした。
25/26シーズンをFISで本気で戦っていくためのステップとして、GS・SLともに岩岳での優勝をシーズン初めに掲げ、それをブレることなく積み重ねてきました。

一本目!

そしてこのGSこそが、その第一本番でした。
レース前日は完全オフにして、板の整備(ワックス・エッジ)もいつも以上に丁寧に仕上げました。
コントレを済ませて、ご飯を食べて早めに寝て、体調もメンタルも万全な状態に整えました。
これまでの日々の積み重ねに裏打ちされた自信がありました。

スタート番号9番
好条件でした。
リバース30の2本目を見越して、1本目でぶっちぎりのラップを取って逃げ切る作戦でした。

朝の調子は良く、リラックスしながらも集中した状態でアップできていました。
ただ、ブーツを履いた直後にパワーベルトが切れるというトラブルがありました。
ですが予備のベルトを車に積んでいたおかげで冷静に対応することができ、「こんなことで台無しになってたまるか」という気持ちで乗り切ることができました。

切れてしまったパワーベルト
予備(デフォルト)のベルトに交換

メンタル面でも大輔から学んだ“緊張しすぎず、気持ちは高く保つ”ということを意識して、自分の滑りに集中できる状態でスタートバーに立つことができました。
1本目は、90度ターンまではとにかく全力でこぎました
しかし、その90度ターンでラインがまっすぐすぎてしまい落ち込みから緩斜面にかけてうまくスピードをつなげることができませんでした。
ミスを気にしても仕方がないと思い、中部インカレで思い知らされた左足外足加重を忘れずに意識しながらS字、そして最後の壁に入りました。
壁ではラインを高く保ち、板を下に向ける時間を長く取ることができたと思います。

ゴールした瞬間には自然と声が出ましたが、結果は6位。
トップとは1.80秒差
90度ターンのミスを考えれば当然の結果でしたが、
死ぬほど悔しかったです。
コーチからも「緩斜面をもっと攻められた」と言われ、まさにその通りだと思いました。

でも全国公でも実感した通り、アルペンは2本勝負のスポーツです。
全員まくって優勝してやる」。
その気持ちで、すぐに2本目に向けて準備を始めました。
2本目のスタート前は、とにかく「優勝する」という気持ちだけでした。

岩岳は出場者が400人近くいたので、1本目が終わってから2本目が始まるまでかなり時間が空きました。
気持ちが切れないように、応援に来てくれていた亡くなった後輩と共通の仲間である地元の親友と軽く談笑しながら、ブーツを一度脱いでリラックスしました。
インスペクション後はフリーで限界まで滑りの感覚を確認しました。

地元の友だちと談笑中

出走前には前後の選手と軽いトラッシュトークもありましたが、スポーツの世界では当たり前のことだと思い、逆に強気で「優勝します」と言い返しました。
気持ちを強く持ってスタートバーを切りました。
しかし、結果としては1本目と同じ部分でまたミスをしてしまいました。

最後の壁ではそれなりに良い滑りができましたが、ゴール前からすでに悔しさが滲んでいました。
結果は2本目6位トータルで5位という結果に終わりました。

とても悔しかったです。ワンシーズンこれに向かって努力してきた結果がこれでした。
ただ、これは運が悪かったとかそういうことではなく、単純に今のGSの実力がここまでだったというだけです。
順位以上に、「ここまでしか実力を上げられなかった自分」が一番悔しかったです。
90度ターンのミスはラインどりの甘さ。
緩斜面の遅さは、自分がそこに対しての研究と対応を深められていなかったという事実の結果でした。

本気でやっていたとは思っていたものの、どこか妥協していた自分がいました。
大輔から教わったように、その練習での“弱さ”がそのまま結果に現れたのだと実感しました。
このレースを通して、「勝負の世界というのは周りも同じように本気で取り組んでいる」ということを、改めて痛感しました。
そのなかで勝っていくには、並大抵の努力では到底かなわない。

今回は目標を達成することはできませんでしたが、それでもまずは3日後のSL、そしてFIS来シーズンに向けて、ここからまた新しくスタートしていこうと思いました。
岩岳GSは、僕に覚悟を決めさせてくれるレースになりました。

憧れの先輩とともに入賞できました!
お気に入りの一枚!
David
大学院生レーサー
ゼロから始めるアルペンスキーの運営者です!
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