競技をするには特殊なスキーブーツが必要って聞くけど、普通のブーツとどう違うの?
ブーツにはどんな種類があるの?
競技スキーを始めてみたいけど用具が多すぎて何を買えばよいかわからない!
以上のような、お悩みを解決します
本記事の内容
- スキーブーツとは?
- ブーツの種類や値段は?
- あなたに最適なブーツ
- ブーツの購入方法
- ブーツの注意点
スキーブーツとは?
皆さんは日常でブーツを履きますか?
スキーにおけるブーツとは、身体と板を繋ぐ用具ですね。
ビンディングという板に取り付けられている器具を介してスキー板に装着出来る優れものです。
スキー始めたての頃は、ブーツに全体重を乗せて滑走する事が怖くて堪らなかったです笑。
その様なスキーブーツですが、ゲレンデ用の物としては以下のように分類されます。
- フリースタイルブーツ
- デモブーツ
- レーシングブーツ
フリースタイルブーツはモーグルやハーフパイプなどにおいて加わる衝撃を吸収し激しい動きにも対応しています。
デモブーツとレーシングブーツはパークの滑走などを主目的としないゲレンデスキーヤーに適しています。
これらのブーツは大きく分けるとシェル(外側)とインナー(内側)で構成されています。
- インナー/シェル共に柔らかめ
- 幅広いニーズに合わせた多様なモデル
- 滑りやすさや快適性を追求したブーツ
- 高速に耐えられる硬度が高いシェル素材
- インナーは薄めでブーツと足の一体感が高い
- 操作性を追求したブーツ
レーシングブーツとは競技に適したスキーブーツの事
レーシングブーツは
操作性や耐久性を追求したブーツである事から、
幅は狭く窮屈な事が多いです。
従って、自分の足に合うように購入後にブーツの形を削ったりします。
※スキー専門店でやってもらう事が多いです
競技スキーを行う場合は、特別な理由がない限り基本的にはレーシングブーツを購入するのがオススメです。
簡易的なブーツ削り(シェル出し)だけでなく、それ以上の工程でブーツを加工するブーツチューン(ブーツフィッティング)を自分のブーツに施す選手もいます!
相場としては中々高額(10万円程度)ですが実際にブーツチューンを行った友人は絶賛していました。
雪上でブーツのバックルを定期的に緩め、足を休ませる必要がなくなったようです。
僕もブーツチューンをやろうか、かなり迷っています笑。
ブーツはこの場面で使う
競技種別によって使用する板(SL板、GS板など)は異なりますが、スキーブーツは基本的に同一の物を使用します。
※トップ選手の中には、競技によって微妙に設定(カスタマイズ)が違うブーツを使用する人も
- 回転 (スラローム/SL)
- 大回転 (ジャイアントスラローム/GS)
- スーパー大回転 (スーパージャイアントスラローム/SG)
- 滑降 (ダウンヒル/DH)
アルペンスキーの練習は主に
・ポールを用いないフリースキー
・ポールセットの中を滑るポール練習
に分けられます。
いきなり規制されたポールの中を滑る事は難しく、技術も向上しにくい事から雪が少ないシーズンインの時期はフリースキーから練習に入ることが多いです。
また、練習環境にもよりますがシーズンアウトもフリースキーを重点的に練習する人も居ます。
- シーズンインのフリースキー (基礎練)
- ポール練習
- 大会
- シーズンアウトのフリースキー (基礎練)
※ 雪上にいる間ほぼ全て
ブーツを売っているメーカーはここ
ブーツは様々なスキーメーカーが販売しています。
メーカーによってデザイン、ブーツの特性、スキーとの相性などが異なります。
レーシングチームに所属している場合、そのチームが契約しているメーカーがある場合もあります。
その場合通常より少し安い値段でそのメーカーの用具を手に入れる事が出来る事もあります。
- Dalbello (ダルベロ) / MDV
- FISCHER (フィッシャー)
- ATOMIC (アトミック)
- HEAD (ヘッド)
- SALOMON (サロモン)
- ROSSIGNOL (ロシニョール)
- NORDICA (ノルディカ)
- TECNICA (テクニカ)
- LANGE (ラング)
- REXXAM (レグザム)
ブーツによって教わる技術の再現度も違ってきますので、レーシングチームに入る場合はそのレーシングチームが勧めるメーカーのブーツを購入する事が無難ですね。
また、ブーツと板(とビンディング)には相性があるので、
使用する板に合わせてブーツのメーカーを選択する手法も一般的です。
レーシングブーツにはどんな種類があるの?
スキーブーツの中でレーシングブーツの特徴は以下の通りでした。
- 高速に耐えられる硬度が高いシェル素材
- 幅が狭く、窮屈
- インナーは薄めでブーツと足の一体感が高い
- 操作性を追求したブーツ
基本的にブーツは毎年ニューモデルが発売されるので、同じメーカーでも新モデルか旧モデルかによっても微妙に性能が異なったりします。
同じレーシングブーツの中でも、
硬さ(フレックス)や幅(ラスト幅)
が異なるモデルを各メーカーは販売しています。
硬さの値は商品名から推測できる場合があります。
ダルベロのレーシングブーツの場合、
・DRS WC(ワールドカップ)シリーズでは「S、M、H」
・DRSシリーズでは「110、130、140」
などが硬さ(フレックス)を表しています。
- フレックスの違い (曲げた時の硬さ)
- ラスト幅の違い (ブーツの幅)
一つ一つ順番に見ていきましょう!
①:フレックスの違い (曲げた時の硬さ)
フレックスは基本的に「70~170」の数字で表されるブーツの硬さです。
硬いブーツは板に力を伝達しやすいというメリットがありますが、膝を曲げにくくバランスを取りづらいというデメリットがあります。
柔らかいブーツは膝を曲げやすくバランスを取りやすいというメリットがありますが、板に力を伝達しにくいというデメリットがあります。
僕はフレックスが110のブーツからスキーを始めました!(高1)
フレックスの数字が大きいほど(硬いほど)上級者向けとも言えますね!
②:ラスト幅の違い (ブーツの幅)
ラスト幅は100 mmなどの数字で表されるブーツの幅です。
※多くの日本人の足幅は95~110 mm程度
ラスト幅が狭いブーツはフィット感が高まり操作性が高いというメリットがありますが、履き続ける事で足が疲れやすいというデメリットがあります。
ラスト幅が広いブーツは快適に履き続けられるというメリットがありますが、操作性は低いというデメリットがあります。
僕の足幅は実寸で107 mmですが、
ラスト幅が92 mmのブーツ
を何故か使用出来ています笑。
ラスト幅の数字が小さいほど(狭いほど)上級者向けとも言えますね!
ブーツの分類 | 初心者モデル | 上級者モデル |
---|---|---|
フレックス | 柔らかい(値が小さい) | 硬い(値が大きい) |
ラスト幅 | 広い | 狭い |
基本的にハイスピードを滑る事を想定されたレーシングブーツは上級者側に寄っています。
(レーシングブーツの中では柔らかいモデルでも、レジャー向けのブーツからしたら硬めな事も)
FIS 規定
レーシングブーツを購入した場合ブーツに特別な改変を加えない限り基本的に問題ないですが
公認大会に出場する際にはブーツに規定が存在します。
- インターハイやその地区予選 (高校生)
- インターカレッジ (大学生)
- SAJ B級/A級レース
- FISレース
ブーツの規定(全種目、全カテゴリー、男女共通)
すべてのハードおよびソフトパーツを含むヒールの底部からスキーブーツソールまでの間隔
43.5 mm 以下 (43 mm+0.5 mm)
ブーツの値段
- レーシングブーツ 6~12万円
※一般的にフレックスが硬い上級者モデルほど高額
ブーツはどんな人に必要?
競技をやるならブーツは必須
競技スキーを始めるにあたってブーツがないと始まりませんよね。
まず最初に購入するべき用具の中に含まれているのがこのブーツです。
自分の全体重を預ける事になる言わばスキー用具の相棒です。
競技スキーを始める場合はまず自分にピッタリの相棒を手に入れましょう!
ブーツ選択の基準!私に必要なブーツはこれ
レーシングブーツを選択するにあたって考慮すべき項目はこのようなものがありました。
- メーカー
- 硬さ (フレックス)
- 幅 (ラスト幅)
- モデル (新/旧)
上記の図の数値が大体の基準となりますが、ブーツのメーカーによってフレックスの基準が若干異なるのであくまで目安です。
(A社のフレックス110≠B社のフレックス110)
僕は
・スキー1年目~5年目はフレックス 110 (ATOMIC)
・6年目~はフレックス 130 (DALBELLO)
のレーシングブーツを履いています!
僕はあまり足元の動き(前後の曲げ)が得意ではないので、同程度の実力(タイムの速さ)の人と比べた場合柔らかめのブーツを履いています。
勿論その人に最適なレーシングブーツはスキーの技術力や経験年数以外にも筋量や身体の使い方などにも依存します。
ブーツのサイズについて
レーシングブーツは幅が狭く快適なものではありません。
しかし、この際
快適さを求めて実寸のサイズより大きめなブーツを購入する事はオススメしません。
レーシングブーツは狭くてピッタリフィットする事から操作性が高く、ハイスピードにも耐えられます。
従って、大きめなブーツを購入してしまうと滑走時にかかとが浮いてしまったり、つま先側に変なスペースが出来てしまうなど、操作に支障をきたす問題が出てきてしまいます。
実寸ぴったりのサイズ(若干小さめでも)のブーツを購入してブーツを履いた際に足が当たる箇所を、後から削る(シェル出し)というやり方をオススメします。
※普段履きのシューズよりブーツのサイズは小さくなることが一般的です
僕の足の長さは実寸で25.2 cmなので、サイズが25.5 cmのブーツ (25-26 cm)を使用しています!
あまり極端に小さすぎるブーツを買うと足首に水が溜まるなど、足に異常をきたしてしまう事があるので気を付けましょう。
オススメ商品
スキーブーツはどこで買えるの?
①:オンライン通販
オンライン通販として日本最大規模を誇るのが
スキー用品通販店「タナベスポーツ」です!
用具が決まっている場合は、通販で購入するのが一番楽ですね!
僕も通販が一番楽なので、スキー用品は基本的にここから購入します!
タナベスポーツは楽天市場にも出品していますが、
公式サイトが最速で最安値
になるよう工夫しているようなので、公式サイトで購入する方がお得ですね!
タナベスポーツで取り扱っていない商品を購入したい場合にのみ、楽天市場の他のお店から購入する事をオススメします!
②:店舗販売 (早期予約会)
レーサーの大学生がオフシーズンのアルバイト先によく選びがちなのが、スキー専門店(スキーショップ)です。
- 石井スポーツ
- カンダハー (KANDAHAR)
- FUSO SPORTS
スキー業界では早期予約会というイベントが毎年6~7月に行われています。
このイベントは各専門店が、次のシーズンに販売するモデル (ニューモデル)の事前予約を受け付けるというものです。
- 例:カスタムフェア (石井スポーツ)
-
毎年会場を貸し切って、大規模なスキー展示会が開催されます。
日本各地で行われますが、基本的に各都市で一回の週末にのみ開催されます。
ブーツを持つ上での注意点は?
新モデルは直ぐに手に入らない
早期予約会などで新モデルを購入した場合、直ぐに手元には来ません!
あくまで予約会なので、実際に納品されるのはその年の10月~12月になります。
従って、早めの11月にシーズンインしようとした時にまだブーツがない!
なんて状態にならないように気を付けてくださいね。
※ お店によっては事情を説明したら早めに納品してくれる所もあり
ブーツを大切にしよう
ブーツシェルの底の部分はソールと言います。
雪がない場所をブーツで歩いてしまうとこのソール(特にかかとの部分)が徐々に削れていってしまいます。
宿からスキー場までの道のりやシーズンインや春先など積雪が少ない時などは要注意です。
別売りのFOOT WALKER(ブーツの裏側に着けるカバー)を使用する事でソールの削れを防ぐことが出来ます!
※ソールの削れは板を履く際の不具合や操作性の低下に
また、スキー後にはブーツシェルからインナーを出し、乾かす場合があります。
乾かす際にインナーをストーブや暖炉などの近くに置くときは要注意です。
あまりにストーブなどの近くにインナーを置いてしまうとインナーがとけてしまい、形が崩れてしまいます。
一度形が崩れてしまったインナーを元に戻すことはほぼ不可能であり、ブーツ全体としての機能も低下させてしまいます。
買い替え頻度
スキーブーツは
大体120日の滑走または5年
で買い替えるべきとの意見が一般的ですが、その人の扱い方や保管方法にも依存するので一概には言えません。
滑走120日という数字は、ブーツの性能面での基準です。
120日ほどブーツを使用するとインナーはへたり、シェルも本来の機能を発揮しなくなります。
5年という数字は、加水分解によってブーツが割れてしまう危険性を考慮した構造面での基準です。
シェルの水分を拭き取ったり、インナーを乾かしたりする手入れを毎日習慣化する事がブーツの長持ちに繋がります。
使用後に宅急便で配送する場合には、乾燥剤を用いる人も中にはいますね。
僕はここ数年は毎年100日程度滑走するので(夏のオフトレも含めると120日前後)、大体3年に2回のペースでブーツを変えています!
まとめ:ブーツを購入してアルペンスキーを始めよう!
いかがだったでしょうか?
最後に、内容をおさらいしてきましょう。
- レーシングブーツとは競技用のブーツのこと
- ブーツはフレックスやラスト幅などに応じて種類がある
- 実寸ぴったりのサイズ(若干小さめでも)のブーツを購入すべき
- 大体120日使う事を想定し、自分に合ったレベル帯のブーツを購入すべき
是非、スキーで一番大事な足元に関わるブーツを購入してアルペンスキーを始めましょう!
コメント