競技をするには特殊なレーシングスーツ(ワンピース)が必要って聞くけど、普通のウェアとどう違うの?
ワンピースにはどんな種類があるの?
競技スキーを始めてみたいけど用具が多すぎて何を買えばよいかわからない!
以上のような、お悩みを解決します
本記事の内容
- ワンピースとは?
- ワンピースの種類や値段は?
- あなたに最適なワンピース
- ワンピースの購入方法
- ワンピースの注意点
レーシングワンピースとは?
スキーヤーの皆さん!
普段は何を着て滑っていますか?
暖かい春スキーではTシャツやパーカー、それ以外ではお気に入りのウェアで滑っている人が殆どだと思います。
レジャーとしてはそれで充分ですが、 スピードを追い求める競技スキーのレーサーの場合は専用のレーシングスーツ 「ワンピース」を着用します!
ワンピースとは競技で着用するレーシングスーツの事
ワンピースは空気抵抗を抑える事で滑走スピードを上げる為のアイテムです。
タイムを縮める為に制作されている事から素材は薄く、非常に寒いです。
ただ、ワンピースのみを着用して滑った時(フルワン)とウェアを上から着用して滑った時とでは、実際の計測タイムの変化だけでなく滑走スピードの次元が違う事を体感する事が出来ます。
- ワンピ
- レーシングワンピ
- レーシングスーツ
- フルワン(ワンピースの上に何も着用しない状態)
体験でポールに入ってみたり、大会に出場しない場合などは必要ありませんが
競技スキーを本格的に行う場合、ワンピースの購入はほぼ必須です。
ワンピースはこの場面で使う
アルペンスキーの練習は主に
・ポールを用いないフリースキー
・ポールセットの中を滑るポール練習
に分けられます。
いきなり規制されたポールの中を滑る事は難しく、技術も向上しにくい事から雪が少ないシーズンインの時期はフリースキーから練習に入ることが多いです。
また、練習環境にもよりますがシーズンアウトもフリースキーを重点的に練習する人も居ます。
フリースキーの練習の際は滑走時の速度をあまり重視しない為、ワンピースを着用せず一般スキーヤーと同じように暖かいウェアで滑る事が多いです。
単独の使用では寒いワンピースですが、布一枚にしては暖かいので、非常に寒い日のフリースキー練習ではウェアの下にワンピースを着る事もあります。
ワンピースとウェアの違い | ウェア | ワンピース |
---|---|---|
メリット | 暖かい | 空気抵抗が小さい |
デメリット | 空気抵抗が大きい | (布一枚にしては暖かいが) 寒い |
ポール練習の際は基本的に全ての場合でワンピースを着用します。
また、ワンピースの上からウェアを着用するかどうかは、時と場合によります。
僕は比較的暖かい地域で練習しているので、ポール練習の際はワンピースのみで滑る大会時を想定して以下のような組み合わせで練習しています。
- ワンピースのみ (通常)
- ワンピース+ミドラー/ベスト+ハーフパンツ (少し寒い時)
- ワンピース+ウェア(上)+ハーフパンツ (吹雪など悪天候時)
また、「ジュニア選手はウェア着用禁止」などのローカルルールを持つ団体(レーシングチームや部活)も偶に存在します笑。
大会の際はレース時まで身体を温めておきたい事から、朝一のウォーミングアップやフリースキーの際はオーバーウェアを着用し、自分の滑走直前にウェアを脱ぎ、ワンピース姿になる人も多いです。
また、大会時はワンピースの上にゼッケン(ビブ)を付けて滑走します。
僕は予めゼッケンやアームガードを着用した上からウェアを着る事で、ウェアを脱いだ瞬間に出走出来る状態にしています!
- フリースキー (寒い/悪天候時)
- ポール練習
- 大会
ワンピースを売っているメーカーはここ
ワンピースは様々なスキーメーカーが販売しています。
メーカーによってデザイン、着心地、暖かさなどが異なります。
レーシングチームに所属している場合、そのチームが契約しているメーカーがある場合もあります。
その場合通常より少し安い値段でそのメーカーの用具を手に入れる事が出来る事もあります。
- DESCENTE (デサント)
- Goldwin (ゴールドウィン)
- MIZUNO (ミズノ)
- phenix (フェニックス)
- ONYONE (オンヨネ)
- SPYDER (スパイダー)
- ENERGIAPURA (エナジーアプラ)
ワンピースにはどんな種類があるの?
同じワンピースの中でも、
FISマークやパッドの有無によって
様々なモデルを各メーカーは販売しています。
一つ一つ順番に見ていきましょう!
①:FIS規定
SAJやFISレースなどの公認大会に参加する場合は、
FIS対応のワンピースが必須となってきます。
- インターハイやその地区予選 (高校生)
- インターカレッジ (大学生)
- SAJ B級/A級レース
- FISレース
SLを除くすべてのFIS および SAJ レースで使用されるレーシングスーツは、FIS 規定の空気抵抗率基準をクリアしなければならない。
※SAJ 特別規定
K2 公認大会においては、FIS 規定レーシングスーツの着用を免除する。
2021/2022 シーズンより、K2 公認大会を除くすべての SAJ 公認大会において、
FIS ラベルのあるレーシングスーツを着用すること。
SAJより引用
FISラベルが貼られているワンピースであれば基本大丈夫ですが、自分で判断するのか怖い場合
公認大会に出れるワンピース/FIS対応のワンピースとスキーショップの店員さんに聞けば、大体どのワンピースが対応しているかを教えてくれると思います。
ここで一つ注意なのが、メーカーによっては同じデザインの商品でも
・FISラベルが貼られているワンピース
・FISラベルが貼られていないワンピース
共に存在する場合がある事です。
僕はスキー5年目から使用している
2つ目のワンピースからFISラベル入りの物を
使用しています!
特に高校生は上位大会に進むと必ずFISラベル有りのワンピース必要になってくるので、多少値は張りますが、こちらの方が無難です。
②:パッドの有無
ワンピースは
・パッドが入っているモデル (GSモデル)
・パッドが入っていないモデル (DHモデル)
の二種類に分類されます。
パッドが入っている箇所やパッドの種類はメーカーによって異なるので、ポールに当たった際の衝撃を最大限減らしたい人はパッドが多め、かつ厚めのワンピースを選択すると良いと思います。
- 回転 (スラローム/SL)
- 大回転 (ジャイアントスラローム/GS)
- スーパー大回転 (スーパージャイアントスラローム/SG)
- 滑降 (ダウンヒル/DH)
パッド | パッド入りワンピース | パッド無しワンピース |
---|---|---|
メリット | 暖かい ポールに当たった際の衝撃を緩和する | 持ち運びがしやすい 洗濯/手洗いがしやすい |
デメリット | 畳みにくく、持ち運びが面倒 洗濯/手洗いが難しい | 寒い ポールに当たった際の緩衝材にならない |
また、SL/GS/SGの競技ではパッド入りモデル、パッド無しモデルのどちらでも競技に使用可能ですが、DHの公認大会ではパッド入りワンピースの使用は禁止されています。
ここでも注意なのが、メーカーによっては同じデザインの商品でも
・パッド入りワンピース
・パッド無しワンピース
共に存在する場合がある事です。
僕はパッド無しワンピースを普段使用しています!
その際、ワンピースの下にインターパッドシャツといったパッドのシャツを別途着ています!
空気抵抗の観点からも、もしかしたらワンピースはパッド無しの方が良いのかもなぁ。。と考えていますが、特に根拠はありません。笑
ワンピースの値段
- ワンピース 7~13万円
- ジュニア用ワンピース 4.5~6万円
※一般的にFIS規定/パッド入りモデルが高価
ワンピースはどんな人に必要?
競技をやるならワンピースは欲しい
競技スキーを始めるにあたって出来ればワンピースは欲しいですね!
ポールを体験したい基礎スキーヤーや初心者の人は必ずしも必要ではありませんが、
大会に出場する事が決まっている場合には必需品になります。
初心者のうちはまずは一つパッド入りのワンピースを購入しましょう!
ワンピース選択の基準!私に必要なワンピースはこれ
ワンピースを選択するにあたって考慮すべき項目はこのようなものがありました。
- メーカー
- FIS規定
- パッドの有無 (箇所)
- 着心地
FIS規定を満たすワンピースは初心者か否かに関わらず、公認大会に出場する可能性がある場合に必須になってきます!
パッド入りのワンピースは
・インナーパッドシャツを購入しない人
・初心者
にオススメです!
※初心者は購入する用具が多く、インナーパッドシャツを追加で買う事は必須では無い為
ただし、インナーパッドシャツを購入出来る場合は休憩の際にワンピースの上半身部分を脱ぎやすい事など、自由度が高くなるのでパッド無しのワンピースがオススメです。
僕は着心地もパッド入りワンピースよりパッド無しワンピース+インナーパッドシャツの方が好きです!
ワンピースのサイズ
ワンピースは非常にタイトに作られており着用していて締め付け感を感じる事も多いです。
しかし、この際快適さを求めて実寸より大きめなワンピースを購入する事はオススメしません。
ワンピースは空気抵抗を出来る限り抑えるというコンセプトで作られており、ピッタリ身体にフィットする事によって最大限効果が発揮されます。
従って、大きめなワンピースを購入してしまうとぶかぶかで見た目が悪かったり、滑走時に向かい風をもろに食らったりします。
多くのメーカーはその人に適したワンピースのサイズの基準を示しているので、そちらを参考に購入すれば問題ないです。
新品の場合、使用と共に生地は伸びていくので最初は少しキツめぐらいがオススメです。
また、高価な上位モデルのワンピースの場合、同じサイズでも微調整が利く場合があります。
(同じLサイズでも、下半身が数cm短いLサイズなど)
オススメ商品
ワンピースはどこで買えるの?
①:オンライン通販
オンライン通販として日本最大規模を誇るのが
スキー用品通販店「タナベスポーツ」です!
用具が決まっている場合は、通販で購入するのが一番楽ですね!
僕も通販が一番楽なので、スキー用品は基本的にここから購入します!
タナベスポーツは楽天市場にも出品していますが、
公式サイトが最速で最安値
になるよう工夫しているようなので、公式サイトで購入する方がお得ですね!
タナベスポーツで取り扱っていない商品を購入したい場合にのみ、楽天市場の他のお店から購入する事をオススメします!
②:店舗販売 (早期予約会)
レーサーの大学生がオフシーズンのアルバイト先によく選びがちなのが、スキー専門店(スキーショップ)です。
- 石井スポーツ
- カンダハー (KANDAHAR)
- FUSO SPORTS
スキー業界では早期予約会というイベントが毎年6~7月に行われています。
このイベントは各専門店が、次のシーズンに販売するモデル (ニューモデル)の事前予約を受け付けるというものです。
- 例:カスタムフェア (石井スポーツ)
-
毎年会場を貸し切って、大規模なスキー展示会が開催されます。
日本各地で行われますが、基本的に各都市で一回の週末にのみ開催されます。
ワンピースを持つ上での注意点は?
新モデルは直ぐに手に入らない
早期予約会などで新モデルを購入した場合、直ぐに手元には来ません!
あくまで予約会なので、実際に納品されるのはその年の10月~12月になります。
特にウェア系は遅く、12月のクリスマス頃になる事が殆どです。
従って、早めの11月にシーズンインしようとした時にまだワンピースがない!
なんて状態にならないように気を付けてくださいね。
※ お店によっては事情を説明したら早めに納品してくれる所もあり
着脱は丁寧に
ワンピースは高価な事もあり、生地はしっかりしている事が多いです。
従って耐久性が高い事から中々破損しにくいですが長持ちさせる為に着脱時は気を配った方が良いです。
- 着る時に手の爪を立てて破かない事
- 脱ぐ時に生地を伸ばしすぎない事
僕は干す時や運搬時は表面を守る為、生地を裏返しにする事が多いです!
リフト券を入れる内ポケット
大会時(ポール練習時)にはウェアは着ず、ワンピースのみで滑る為ワンピースの中にICリフト券を収納したい場合があります。
その際メーカーやモデルによってはリフト券を入れる事が出来る
内ポケットが付いているワンピースを販売しており、非常にオススメです。
内ポケットが無いワンピースを着用する場合、リフト券がよく行方不明になるので細心の注意が必要です笑。
買い替え頻度
ワンピースの買い替え頻度はその人の使用頻度や保管方法によっても変わるので、一概には言えません。
僕は大体3年に1回ワンピースを変えています!
ブーツとの境目であるワンピースの下の部分は一般的に最も劣化の速度が速い為、一つの買い替えの基準としてはこのブーツの境目の部分が余りにもボロボロになってきた場合というものです。
また、どれだけ気を付けて使用していても転倒時にスキー板のエッジで切ってしまうなど不可抗力で破損してしまう場合もあるので、このような際も買い替えのタイミングです。
真偽はわかりませんが、新品のワンピースが一番空気抵抗が少ないと考えている為、練習時には古いワンピを使用しています。
大会のみで使用するワンピースがある事で大会時に気持ちのスイッチが入る事からメンタル面でもこの使い分けはオススメです笑。
まとめ:ワンピースを購入してアルペンスキーを始めよう!
いかがだったでしょうか?
最後に、内容をおさらいしてきましょう。
- ワンピースとはアルペンスキーのレーシングスーツのこと
- ワンピースにはFIS規定やパッドの有無などの種類がある
- ワンピースは初心者が出来れば購入したい用具の一つ
- 内ポケットがあるワンピースがオススメ
是非、ワンピースを購入してアルペンスキーを始めましょう!
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