競技をするには特殊なゴーグルが必要って聞くけど、普通のスキーゴーグルとどう違うの?
ゴーグルにはどんな種類があるの?
競技スキーを始めてみたいけど用具が多すぎて何を買えばよいかわからない!
以上のような、お悩みを解決します
本記事の内容
- ゴーグルとは?
- ゴーグルの種類や値段は? 可視光線透過率って何?
- あなたに最適なゴーグル
- ゴーグルの購入方法
- ゴーグルの注意点
スキーゴーグルとは?
ゴーグルとは太陽光を防ぎ、風や吹雪から目を守る用具の事
真っ白なゲレンデを快適に滑り降りるために必要なスキーアイテムがゴーグルですね!
視界の確保だけでなく、スキーにおけるゴーグルには様々な用途があります。
- 真っ白な雪山で視界を確保
- 太陽光の紫外線をカットする
- 転倒時の衝撃から目を保護
- 吹雪や極寒から目や皮膚を保護
それに加え、競技スキーにおいては
ポールが顔に直撃した際に、顔面を守る防具
としての用途もあります。
ゴーグルはこの場面で使う
アルペンスキーの練習は主に
・ポールを用いないフリースキー
・ポールセットの中を滑るポール練習
に分けられます。
フリースキーやポール練習そして大会時など
基本的に全ての場面でゴーグルを着用し滑走します。
- フリースキー練習
- ポール練習
- 大会
※ 雪上にいる間ほぼ全て
ゴーグルを売っているメーカーはここ
ゴーグルは様々なスキーメーカーが販売しています。
メーカーによってデザイン、レンズの特性、フィット感などが異なります。
レーシングチームに所属している場合、そのチームが契約しているメーカーがある場合もあります。
その場合通常より少し安い値段でそのメーカーの用具を手に入れる事が出来る事もあります。
- Sweet Protection (スウィートプロテクション)
- MARKER (マーカー) / MDV
- POC (ポック)
- UVEX (ウベックス)
- bollé (ボレー)
- SMITH (スミス)
- SWANS (スワンズ)
- BRIKO (ブリコ)
- OAKLEY (オークリー)
- GIRO (ジロ)
偶に購入したゴーグルとヘルメットの相性が悪く、ゴーグル上部に隙間が出来たり、接触部が歪な風になったりします。
ヘルメットと同じメーカーのゴーグルを使用する事で、
このような問題を回避できます!
また、板を主な商品として販売しているメーカーの中にもゴーグルを販売している場合があります。
- FISCHER (フィッシャー)
- ATOMIC (アトミック)
- HEAD (ヘッド)
- SALOMON (サロモン)
- ROSSIGNOL (ロシニョール)
板やブーツと同じメーカーのゴーグルを使用し、統一感を出すのも良いですね!
ゴーグルにはどんな種類があるの?
板やブーツ、ヘルメットなどと異なりゴーグルには明確な競技用のモデルは存在しない事が多いです。
※メーカーによります
しかし機能面からそのゴーグルが競技スキーに向いているかを推測する事が可能です。
①:レンズカラーについて
ゴーグルはそのレンズを用いる天候に応じて大きく3種類に分類する事が出来ます。
- 晴天用
- 悪天候用 (早朝/ナイター用)
- オールマイティ用 (全天候用)
晴天用のレンズとしてはミラー加工されたレンズ、グレー系、ブルー系などのレンズが適しています。
ミラー加工されたレンズは光を反射しやすい事から晴天時に適しています。
快晴のときには見えやすいものの、暗いところでは見えづらいです。
僕は写真のミラーレンズを使っています!
目元を隠せ、見栄え的にもカッコ良いです!
※ジュニア選手の場合「目元を見せる用に」とミラーレンズが禁止される場合も
悪天候時のレンズとしてはクリアレンズ、イエロー系などのレンズが適しています。
クリアレンズはミラーレンズと真逆で、光を全て取り入れる透明なレンズです。悪天候時や早朝練習、ナイターなどの場面に適していますが晴天時には眩しすぎて使えない事が多いです。
吹雪の時などに大活躍してくれます!
オールマイティ用のレンズとしては、オレンジ系、ピンク系などのレンズが適しています。
オールマイティレンズは晴天時には光をある程度反射し、悪天候時にも視界をある程度確保できるというメリットがあります。
しかし、ピーカン時や吹雪の時は晴天用、悪天候用のレンズ程見えやすくはないというデメリットもあります。
また、ダブルレンズを採用しているゴーグルの中には外側のレンズをミラー加工、内側のレンズとしてピンクやクリアな物を用いる事でオールマイティに使用できるミラーレンズも存在します。
レンズに適した天候を定量的に判断する事が出来る数値として、
可視光線透過率(VLT)という基準があります。
このVLTの値が
・0%に近いほど透過率が低く、暗く見え(晴天用)
・100%に近いほど透過率が高く、明るく見えます (悪天候用)。
大体40%程度のVLTを持つレンズがオールマイティ用になります。
レンズ色とVLT | ミラー | ブルー | グレー | オレンジ | ピンク | イエロー | クリア |
---|---|---|---|---|---|---|---|
可視光線透過率 (VLT)の例 | 10% | 20% | 30% | 40% | 50% | 60% | 65~100% |
適する天候 | 晴天 | 晴天 | 晴天 | 全天候 | 全天候 | 悪天候 | 悪天候 |
しかし、同じVLT値でも色によって明るさの感じ方は異なりますし、メーカーによって基準が異なる場合もありますので上記の表はあくまでイメージを掴むものとして捉えてください。
(オレンジでもA社ではVLT40%、B社ではVLT12%などの違いがある事も)
②:ハイコントラスト/調光/偏光レンズについて
①でミラーレンズとシングルカラーレンズについて解説しましたが、最近のゴーグルでは光調節機能付きレンズに力を入れているメーカーが多いです。
- ハイコントラストレンズ
- 調光レンズ
- 偏光レンズ
ハイコントラストレンズでは、レンズから入る光のコントラストを強くすることで地形の凸凹がはっきり見え、陰影の視認性が高くなります。
また、長い事滑る事で蓄積する目の疲労を軽減するといった効果もあります。
調光レンズでは、紫外線の量や気温の変化に応じて色(可視光線透過率:VLT)が変化します。
従って、天候や時間の変化によってゴーグルを変える必要性が少なくなります。
オールマイティゴーグルを使用したい場合は、こちらの機能がついているレンズがオススメです。
※晴天時:レンズカラーが濃くなり、レンズが暗くなる
※悪天候時:レンズカラーが薄くなり、レンズが明るくなる
偏光レンズでは、光の乱反射を抑える事により地形の凸凹を見やすくし、視認性が高くなります。
真っ白なゲレンデは太陽光は良く反射する事から非常に眩しいです。
調光レンズには乱反射する光のぎらつきを抑える機能は存在しない為、偏光レンズとどちらを取るかは個人の好みによります。
③:ダブル/シングルレンズについて
ゴーグルはそのレンズの枚数に応じて2種類に分類する事が出来ます。
- ダブルレンズ
- シングルレンズ
ダブルレンズのゴーグルは2枚のレンズの間に空気層を設ける事で外気とゴーグル内の温度差を小さくし、曇りにくいというメリットがあります。
しかし2枚のレンズを使用している事から視界に歪みが生じる事や重い事などのデメリットがあります。
※ゴーグルが曇る主な原因は、ゴーグルの内部と外気との気温差
シングルレンズのゴーグルは1枚のレンズのみで構成されている事からシャープな視界を確保でき、軽い事から激しい動きや転倒時に外れにくいというメリットがあります。
しかし、非常に曇りやすいというデメリットがあります。
僕は以前シングルレンズを使っており、今はダブルレンズを使ってます!
「競技ではシングルレンズを使うべき」という意見もありますが、個人的にはどちらでも良いと思います笑。
④:平面/球面レンズについて
ゴーグルはそのレンズの形状に応じて2種類に分類する事が出来ます。
- 平面レンズ
- 球面レンズ
平面レンズのゴーグルは表面が平面になっており、レンズと目の距離が近い事が特徴です。
視界の歪みが少ない、顔にフィットしやすい、レンズ交換がしやすいなどのメリットがあります。
一方で曇りやすい事や衝撃に弱く変形しやすいなどのデメリットがあります。
球面レンズのゴーグルは表面が湾曲しており、レンズと目の距離が遠い事が特徴です。
レンズが眼球のカーブに合っている事から視界がリアルに近かったり、耐久性があるなどのメリットがあります。
一方で高価である事やレンズ交換がしにくいなどのデメリットがあります。
僕はレンズ交換がしにくいという球面レンズのデメリットを克服する為に、晴天用と悪天候用で別々の球面ゴーグルを購入し、使用しています!
高価でしたが、視界は競技のパフォーマンスにダイレクトで影響してくるので、この選択に満足しています。
ゴーグルの値段
- 競技に適しているゴーグル 1~4万円
※レンズ単体でも購入出来る場合も
ゴーグルはどんな人に必要?
競技をやるならゴーグルは必須
スピードが出る競技スキーを始めるにあたってゴーグルの購入はマスト!
まず最初に購入するべき用具の一つがこのゴーグルです。
初心者のうちはまずは一つオールマイティ用のゴーグルを購入しましょう!
ゴーグル選択の基準!私に必要なゴーグルはこれ
ゴーグルを選択するにあたって考慮すべき項目はこのようなものがありました。
- メーカー
- レンズカラー
- 光調節機能
- レンズ枚数
- レンズ形状
- ヘルメットとの相性
初心者のうちは知らず知らずのうちにレンズを傷つけたりしてしまう事が多いです。
従って短期使用の前提で一つ高価ではないオールマイティ用のゴーグルを購入する事をオススメします。
上達するにつれて、晴天用と悪天候用それぞれのレンズが欲しくなってくると思います。
個人的にレンズ交換は面倒臭いので(特に球面レンズ)お金がある場合はゴーグル自体を二つ購入する事をオススメします。
GS競技においてクローチング姿勢を組むことがある
レーサーは広めな視野を確保できるゴーグルが良いと思います。
その他レンズの種類や機能はその人の好み次第ですね!
この写真時は普通の視野の広さを持つゴーグルでしたが、今ではメチャクチャ広いレンズを使っています!
オススメ商品
ゴーグルはどこで買えるの?
①:オンライン通販
オンライン通販として日本最大規模を誇るのが
スキー用品通販店「タナベスポーツ」です!
用具が決まっている場合は、通販で購入するのが一番楽ですね!
僕も通販が一番楽なので、スキー用品は基本的にここから購入します!
タナベスポーツは楽天市場にも出品していますが、
公式サイトが最速で最安値
になるよう工夫しているようなので、公式サイトで購入する方がお得ですね!
タナベスポーツで取り扱っていない商品を購入したい場合にのみ、楽天市場の他のお店から購入する事をオススメします!
②:店舗販売 (早期予約会)
レーサーの大学生がオフシーズンのアルバイト先によく選びがちなのが、スキー専門店(スキーショップ)です。
- 石井スポーツ
- カンダハー (KANDAHAR)
- FUSO SPORTS
スキー業界では早期予約会というイベントが毎年6~7月に行われています。
このイベントは各専門店が、次のシーズンに販売するモデル (ニューモデル)の事前予約を受け付けるというものです。
- 例:カスタムフェア (石井スポーツ)
-
毎年会場を貸し切って、大規模なスキー展示会が開催されます。
日本各地で行われますが、基本的に各都市で一回の週末にのみ開催されます。
ゴーグルを持つ上での注意点は?
新モデルは直ぐに手に入らない
早期予約会などで新モデルを購入した場合、直ぐに手元には来ません!
あくまで予約会なので、実際に納品されるのはその年の10月~12月になります。
従って、早めの11月にシーズンインしようとした時にまだゴーグルがない!
なんて状態にならないように気を付けてくださいね。
※ お店によっては事情を説明したら早めに納品してくれる所もあり
アジアンモデルを購入する
海外のゴーグルメーカーの中にはアジア人の骨格に合う設計のモデル
アジアンフィットモデル
を販売している所があります。
本来よりゴーグルのスポンジ部分を分厚くするなどの改変によりアジア人の顔にピッタリフィットし、滑走時の違和感を軽減してくれます。
アジアンフィットモデルが存在するメーカーか、アジアのメーカーのゴーグルを購入する事がオススメです。
中古品は要注意
競技で用いるゴーグルに関しては
新品を購入する事をオススメします!
中古品はゴーグルのスポンジの部分が劣化している事から、空気が入ってきてしまったり、すぐ壊れてしまうなどの可能性が高いです。
雪面状況を判断する用具であるゴーグルは怪我の予防の観点からも出来る限り新品を購入しましょう。
ゴーグルは丁寧に扱う
レンズの様々な機能について解説しましたが、これ程高機能なレンズなので、適当に扱ってしまったら直ぐ破損し機能が失われてしまう事が想像つきます。
特に初心者のうちは、手でレンズを触ってしまう事でレンズを傷つけたりする事が多いです。
ゴーグルを触る時は、
必ずゴーグルのふちを持つことを意識しましょう!
また、ゴーグルを保管する際は
必ず乾かした上で、ゴーグルケースに入れましょう。
ゴーグルを乾かさないまま保管してしまうと、スポンジの部分が凄まじいスピードで劣化してしまいます。
僕はレンズに直接被せるゴーグルカバーも使っています!
買い替え頻度
ゴーグルは
大体2~3年で買い替えるべきとの意見が一般的ですが、その人の扱い方や保管方法にも依存するので一概には言えません。
個人的なオススメとしては、
レンズの傷が気になりだしたり、
スポンジ部分がゴーグルから剥がれてしまった時が
交換のタイミングとして適していると思います。
レンズだけ交換する手法もありますが、ゴーグル本体の劣化は改善されないので、僕は推奨しません。
レンズに傷があるゴーグルを数年間使用した後に新品のゴーグルに買い替えた際、視界が良すぎてびっくりした記憶があります笑。
まとめ:ゴーグルを購入してアルペンスキーを始めよう!
いかがだったでしょうか?
最後に、内容をおさらいしてきましょう。
- ゴーグルとは太陽光を防ぎ、風や吹雪から目を守る用具のこと
- ゴーグルはレンズの機能や形状に応じて種類がある
- 初心者はオールマイティ用のゴーグルを購入する
- ゴーグルは使用後に必ず乾かし、丁寧に扱う
是非、視界に関わるゴーグルを購入してアルペンスキーを始めましょう!
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